すべてうまくいく!って毎日唱えつつシゴトをしてると、なんだかモノすごくたいへんなコトになってても、じきにナントカなるように思えてまいりますから不思議です。本日は絶好の天候であった東京練馬。今朝も早くに目覚めたので元気よく出勤し、早速昨日予告しておりました「マセラティシャマル(松戸のAさん号)の内装全バラ」作業に取り掛かり、ワタシは日が暮れるまでコレに没頭しておりました。まさに”シャマル漬け”の一日。



・・・ホントはこの内装分解作業実演を御覧になりながら、最近急遽御興味が湧いてきたマセラティシャマルについてのハナシを聞きたいと仰っていらした新しいお客様(Mさん)を昨日メールにて御誘い申し上げたのですが、残念ながら本日は御仕事の都合があって御予定がつかない(まぁ、”昨日の今日”では突然云われてもムリですよね:笑)とのコトで、御期待頂いていただけにむしろ申し訳ありませんでした(ペコリ)。まっ、コノ手合の作業、当店に於いては頻繁に行われておりますんで、またいずれ良い機会が廻り来るコトでありましょう。”マセラティ予備軍”の皆さまは、とにかく一度御来店くだされば、「ああ、こーゆーところなのね、この店は(・・・どーゆーところなんだぁぁぁー:笑泣)」と御理解頂けるコトと存じ上げます。・・・ってなコトをおハナシしてる間にフロント左右のシートがとっとと降りてしまいました。ワタシなどは見てるだけで「あーあ」な気分になってくるよな”ダメダメポイント”をひとつひとつ心に留め置きながら、「組み立てる時には、どーしてくれよーか」と構想を練り練りバラし作業を進めます。



・・・本日はいつもとは異なり、とりあえずダッシュボードとセンターコンソールだけを降ろすのでは無く、夕暮れまでの”内装全バラ”完遂を目指してますので、アレコレとルーティンならざるモディファイを加えられてしまっているために、どれだけ時間が掛かるか(ハマるか:泣笑)分からないダッシュボード降ろしの方は、とりあえず後回しにするコトといたしまして、先に他の部位をバラしてまいりましょう。
シートを降ろしたあとは、いったん丁寧に掃除機を掛けて、靴を脱いで自在に室内を動き回れる状態を作ります。
それから徐々に後部シート周辺も分解してまいります。特にシャマルの場合には、分解順序がそれなりの厳密さでありますので、効率よく工具を手にして、同じモノで攻撃出来るところは一気に攻めておきます。



・・・こうして画像で見ますと、なんだかサクサクっと、いかにもサワヤカに作業が進んでいるように見えますが、ブロック毎にネジやビス等ハズした小部品を分類したり、ハーネス類には後の誤作業を防止するためのマーキングを施しながら(しかも、こうして写真を撮影しながら:泣笑)の工程ですから、ジクジクとしか進みません。
ハズしたトリムの置き場にコマって、工場内に並べてみました。
この際どうせならと、室内に配されていた通りにずらーっとトリムやシートを並べてみましたが、如何でしょうね。こうしてハズされたトリム群やシート等々は、このあとひとつひとつが更に分解されたり、劣化したウレタンフォームを張りかえられたりしつつ、掃除や給油・調整を加えられて再度室内の本来あるべきところに戻されてまいります。

・・・通常ですと、いっとう初めに行われるバルクヘッド内部材の分解ですが、本日はこの段階で行われました。
ワイパーブレードをアーム根元よりハズし、バキュームサージタンクやブロアーレジスターを避け、ワイパーユニットAssyも降ろします。ようやく工具が入る様になったところで、ボディとダッシュボードを締結している四か所のナイロンロックナットをすべてハズしてまいります。で、このあたりで中腰でツカれたカラダを「んんーっ!!」と伸ばしてヒト休み。一服がウマいぜ!

・・・で、続いてはセンターコンソールをハズすワケなんですが、ここで冒頭の”少しウキあがってたセンターコンソールパネル”の意味を噛みしめさせられるハメになりました。
”1DIN欧州車用汎用取付金具”はシッカリとウッドパネルを介したダッシュボードの裏側でツメが折られていない上に、ぜんぜん奥行きの長いオーディオ本体をムリムリ突っこんであったので、もう取れないコト、取れないコト(大泣)。裏側の状態を想像しながら手探りでなんとか作業を続行し、ようやくハズすコトが叶いました。「すべてうまくいく!」

ステアリングコラムをハズしてダッシュボードを降ろし終え、今度は”ターボタイマー”なるモノや、オーディオの手元操作用スイッチ等々、とにかくワタシの忌み嫌う(笑)ノンオリジナルな後付け装備をことごとく撤去いたしました。
その作業を行うにあたっては、コラムカバーを割る必要があるのですが、バラしてヨカッタ、パーキング灯スイッチに繋がるコードがどこかにハサまれて皮膜も御覧の様にムケておりましたヨ。ターボタイマーをイグニッションスイッチに結線した折に、コラムカバーを付けソコなっていたのですね。

さぁさ、今度はいよいよ天井降ろしの部も開始いたしましょうね。フロントのオーバーヘッドコンソールを降ろして、床下のカーペットとそのまた下にあるフロアインシュレーター群も全部摘出(笑)です。
カーペットをハグると、意外にもフロア部はキレイであったので、ここは嬉しい誤算でした。そしてステアリングコラムを一旦締結。メータークラスターからもトリム部分を取りはずし、念のための絶縁用にビニールシートを敷き詰めたコラム上にはメーターAssyを再度結線して仮に配置いたします。このままの内装レス状態で走行可能とするためです。



「おー、ヤバっ!一気に日が暮れてきたヨー!!」・・・この時期になりますと、ホントに午後四時半あたりで日暮れてまいりますので作業をしていても気が急くばかりであります。
この段階で、左右ドアの内張りトリムをハズしました。
ドアの内部からは、後日すべての臓物(ウインドーレギュレータやドアウインドーシールドそのもの、ランチャンネル、ドアラッチ金具、ドアストッパー金具、アウターノブ、キーシリンダー、集中ロックモーター等々)が降ろされて、分解清掃給油調整作業が行われます。室内に水が浸入するのを喰いとめるためのビニールシートも、新たに採寸して切り出したモノに貼り直されます。



・・・17:00を過ぎて、いまやスッカリ日は暮れてしまいました。
この段階になっての”天井降ろし”は”キッツー”って感じですが、とにかくも頑張りましょう。
まずは、アルカンタラ表皮をハグり、ぶら下げた状態のまま劣化ウレタンフォームを掃除機を使って丁寧に吸い取ります。
最後はアルカンタラ表皮を完全に取り除き、天井に残った厚手の劣化ウレタンフォームを樹脂ベラで掻き落していきます。そしてもう一度床に掃除機を掛け、作業用の仮椅子を入れて固定します。かくてマセラティシャマルの内装は御覧の様にすべてが降ろされました。明日はこのままの状態で電気屋さんの工場に搬入し、今度はメインヒューズボックスの根源的対策ワンオフ工事とヒーターケースAssy降ろしを並行して行います。・・・長い様な短い様な”シャマル漬け”の一日は、こうして無事に終わろうとしておりますが、このブログも書きあげないと、ワタシは寝るコトが出来ません(泣笑)。
それじゃー、また明日!
2013年3月4日以前の過去記事は、「マセラティでイッてみよう!:Part2」で。
このブログを読んで、マセラティを初めとするイタリア旧車の世界に足を踏み入れたくなってしまったアナタ(あんまりいない様な気がするケド:笑)は、マイクロ・デポ株式会社の公式ホームページ「マセラティに乗りませんか・・・」の方ものぞいて見てくださいね。さらにディープなネタ、やってます。