はい、こんばんは。本日は、電話がコワれてるんじゃないかと思うくらいに静かぁ~な一日でした。夕方にマセラティギブリⅡをキレイにしたいと云う御希望の御客様から初めての御電話(Nさん、御来店を御待ちいたしております)を賜った、その一本っきりです。

・・・当ブログの方は”たこちゃん旅行記”の続き、12月28日(土)の朝であります。
ソトは雪が降ってイカにも寒そうなので、朝からシッカリとハラごしらえをして臨もうと思います。ホテルの朝食バイキングでとりあえず三杯メシ(笑)をば。そそくさとチェックアウトして、目の前の長岡駅バスターミナルへ。ここから普通の路線バスで目的地に向かうのですが、「この雪で予定通りの時刻に出るのかな」と云う東京人(あ、いやホントは千葉人なんだけど:笑)の想いはまったくの杞憂に終わり、何事もなく定時にバスはやってまいりました。

バスは長岡の市街地から大きな河川(信濃川?)を渡り出で、車窓に見える情景はいよいよモノホンの雪景色と化してまいりました。
ここまで来るとワタシたちの”完全武装”雪装束も決して周囲からウキあがることはありません。長い長い大橋を渡った先に、目的の場所が見えてまいりました。普段はどのような景観なのでしょう、今日はほとんど雪原となっております。雪の積もり具合が先ほどまでの市街地とは格段に違いますね。バスで15分ほどの場所なんですけれど。

「PASMO(東京周辺部限定の路線バス用プレチャージカード)使えますか?」とたこヨメがマヌケなコトを聞いて、バスの運転手はムッとしております。
「あっ、あっ、ぢゃコレで・・・」とアセったヨメが千円札を入れて”おつり”が出るのを待ってると「コレは”りょーがえき”」とさらに無愛想に云われて、却ってイナカもん扱い。今どき”とーきょー”には両替機でいちいち両替してから払うバスなんざ無いんだよ、へへーんだ(泣笑)。バスのステップをそろそろと、アームストロング船長の月面への第一歩よろしく、新雪に恐る恐る足を踏み降ろすと、東京の雪とは違う独特の感触です。



・・・ああ、”たこちゃんズ”がウラジオストックでもなく、ユジノサハリンスクでもなく、この雪深い長岡にわざわざこの時期を選んでイッてしまったのはこういうコトだったのね。
新潟県立近代美術館では「特撮博物館」特別展示を絶賛開催中、というワケでした。
この展示、最初は東京の東京都現代美術館でやってたらしいのですが、気が付いた時には開催期間を過ぎてしまっており、「ちくしょー!」っとアキラメつかずに色々検索してたら「全国巡回展、只今は新潟でヤッてる(その前には愛媛の松山でもやってたらしい)ヨ」という事実が判明、年内は本日28日限りと云うコトでしたので、断じて間に合うように奥の手の新幹線まで投入し、ついにここまでやってきたのでした。こんなところまで来て見られなかったら、いよいよアホですからね(笑)。→もっとも、新潟の次の巡回地が横浜だったり川崎だったりしたら、かえって口惜しさは倍増だよなぁー。→後述する理由で、きっともう一回行くと思うケド(笑)。
はっきり云って、今日の当ブログ、ここからは”懐かし特撮モノ”や”プラモデル”などに興味の無い方々には、ぜーんぜんナンの事やらプースカピーな内容となっておりますんで、あらかじめ御覚悟(笑)ください。















まぁ、ここの展示品の数々はワタシの事前の想像通り、著作権のカタまりみたいな特撮キャラクター物の”ホンモノ”ばかりでありましたので、当然のように撮影は一切禁止、かつ、怪獣倉庫展示エリア(わけのわからないホコリを被った昭和30年代の物品を大挙展示→まぁ、ワタシはウレしいんですけどね)のあまりの空気の悪さに咳が出るんでノド飴ナメてたら監視の学芸員から(ヨメが)オコられる始末で、結構”小うるさい”コト云います。
たいしてヒトが入ってないのに逆流不可だと云うコトもあとで判り、あー、こんなコトなら特撮モノの主役メカや怪獣やっつけ隊の超科学兵器群のプロップ現物を大挙展示してあったコーナーに最低でも二時間くらいは巣食うんだったと後悔してもあとの祭り。→で、もう一度日本のドコかで(笑)と。
展示品のほとんどすべては、当時物のオリジナルプロップか、ソレを丁寧にレストアしたモノで、コドモのころにテレビの小さな画面をかぶりつくように見ていたアレもコレもが、ワタシの眼前で手の届くところに(もちろん、さわっちゃダメだけど)鎮座しているワケです。
何しろ写真を一切撮影してはダメだし、メモすらも”鉛筆でのみ可”みたいな世界なので、ひたすら当日の記憶を辿りつつ列記いたしますと・・・
”マン”モノとしては、マン御本人の飛行形態吊り操演人形、変身時に巨大化する様子(例の赤バックでね)を表現したパース付きフィギュア(平成の映画用らしい)、各種マスク、ジェットビートル、スーパーガン、変身用スティック、カラータイマー等々枚挙に暇無し。
”セブン”モノ、やっぱ御本人飛行人形、ホーク一号、変身用装具(○○○○アイ:笑)、警備隊マーク図案の図面、御本人のデザイン原画・・・ああ、こうして書いていてももっとちゃんと見ておくんだったぁー(泣笑)。
”帰りマン”、マットアロー1号、2号、やっつけ隊マーク図案原画、途中から腕に巻かれた(セブンにもらった)ブレスレット、なんか敵キャラ有名怪獣。マットジャイロが無いのは残念至極。
”A”、タックアロー、タックパンサー、そんなあたりかな。あ、変身用リングも確かあったような・・・。
”タロウ”はコンドル1号(あのハネが輪っかになってるヤツです)、スカイホエール(素晴らしい超巨大プロップ)、ラビットパンダ、変身用バッジ(主人公の腕に付いてるヤツ)。ところで、”レオ”は(なんかあったんだろうけど記憶無し。”80”も然り:笑)?・・・この特設博物館は昭和のアナログ特撮を顕彰するようなコンセプトなので、平成時代のモノはほとんどありません。お若い方にはちょっとキツいかもね。
マスク展示も、超充実。”トリプルファイター”からはトリプル・レッド・グリーン・オレンジと四つのオリジナル頭部がすべてあるし、ステンレス製の”突撃ヒューマン”マスクは見るからに被るダケでイタそう(笑)。鳥の羽を植毛してある”怪傑ライオン丸”、幻の特撮”サンダーマスク”に”アイアンキング”に”シルバー仮面(等身大用とジャイアント用)”、流星人間ゾーンの主役”ゾーンファイター”にいたっては気ぐるみ全部。ウルトラ系はだいたい全部あるし、他の円谷系では”ファイヤーマン”、”ジャンボーグA”、”ジャンボーグ9”、”ミラーマン”、”アンドロメロス”などまでも。おまけに当ブログでも以前に散々ネタにした”おはようこどもショー5分枠”の”レッドマン”や”グリーンマン”まであるんだコレが。東宝・円谷・ピープロ系主体の展示なモンで、”ライダー”系統などの東映モノはあんまりありません。いやはや、ソレでもこんな40年以上も前の諸々が(モロモロになってるのもあるけど:笑)よくもまー残っていたモンです。エライ!
ところで、当日のワタシにとって、この博物館一番のお目当て(かつ展示品の目玉)は”MJ”ことマイティジャックの主役メカである”MJ号(マイティ号)”の現物9尺プロップをレストアしたモノ。これはさすがに巨大で、見ごたえも迫力も充分でありました。その周囲には同機の艦載機たる、単座戦闘機”ピプリダー”、水中空中偵察機”エキゾスカウト”、複座戦闘機”コンクルーダー”、汎用ヘリコプター”バギー”、高速モーターボート”シプリー”等々の当時物プロップや図面が展示してあり、はっきり云って「すこぶるズルい(笑)」。写真を撮影出来ないのがなんともモドカシかったです。





・・・で、写真が撮りたくて撮りたくてウズウズしているヒトビトのために、すべてを回りきった最後の地点で出てくるのが上の段落で御紹介した写真の撮影用(を模した)ミニチュアセット群と、当段落の超遠近法ミニチュアセットです。高速道路は手前から奥のトンネルに向けて伸びていますが、手前に並ぶクルマは大きな縮尺のモノで、奥にいけばいくほど小さな縮尺のクルマになっていくというトリックにより、背景の前に出現する巨大怪獣を迫力あるモノに見せる工夫です。
背景の空は”雲を描かせたら天下一品”の絵師が描いたものだそうで、確かに素晴らしくリアルな出来映えですね。
上の段落の写真は、ひとつひとつ拡大して御覧になってください。パーフェクトに再現された”オタクのひとり暮らしアパート”の一室から窓の外を眺めれば、巨神兵の突然の出現により、瞬時に破壊され混乱する東京の街並みが一望出来るという寸法です。エアコンの室外機、ビル屋上のなんだか良くわかんないけどどこかで見たコトのある造形物の数々、ポリバケツの中には東京都指定ゴミ収集袋、打ち捨てられた週刊誌の表紙、めくれあがる電話帳・・・ハデに折れ曲がった東京タワーをリアルに見せるのは、実にこういった”超端役”たちなのですね。おみそれいたしやした(笑)。
ああ、ミニチュアねたのついでに、”ダメ男初心者”さん方に、ヘッドライトレンズのクリアパーツを白濁させずにメッキパーツの反射鏡にハメ込みつつ接着する方法(一昨日のコメント欄で話題になってたモンで)を・・・基本的に「気合・根性・鍛錬・良く見える目・器用な手先」この五つしかありませんが、コレじゃハナシになりませんね。
①:メッキパーツは、表面が金属みたいなモノですから、スチロール樹脂用(プラモ用)接着剤での接合は原則的に不可能です。接合面(点・線)だけをカッターナイフやメスの先、固く折り曲げた耐水紙ヤスリ(#1000くらい)などであらかじめ丁寧に削ってメッキ層を除去しておきます。
②:”流し込み用”と銘打たれたスチロール樹脂用接着剤を、上記メッキパーツのメッキをハガした接合面に”スルっ”と手早く塗ります。
③:っと、塗ったら即座に(5秒以内)クリアパーツを所定位置にハメ込み接合します。この時、ヘッドライトレンズに”光軸カット”のモールドがある場合には、接合する瞬間にその角度までもキチンと合わせる必要があります。→ですから、本作業の前に仮組みをして、何度もアタマの中で実作業をシュミレートするのが良いでしょう。
最近は”白濁しない(し難い)”のをウリものにした瞬間接着剤も高価ですがあるようです。コレならメッキパーツの”ハガし工程”が必要ないですが、瞬着をプラモに使うと経年でポロっとトレるコトが多いので、ワタシは好みません。やっぱりあとは「気合・根性・鍛錬・良く見える目・器用な手先」だよなぁー(すでにワタシには、うしろの二つがありません:泣笑)。
まぁ、プラモ熟練者にとっては、ここでわざわざエラそうに書くほどのコトでもありますまいね。余談ですみません。そのうち機会があれば、”レジンキット”との闘い方(あくまでワタシの方法論だけど:笑)の方も御説明いたしますね。
それじゃー、また明日!
2013年3月4日以前の過去記事は、「マセラティでイッてみよう!:Part2」で。
このブログを読んで、マセラティを初めとするイタリア旧車の世界に足を踏み入れたくなってしまったアナタ(あんまりいない様な気がするケド:笑)は、マイクロ・デポ株式会社の公式ホームページ「マセラティに乗りませんか・・・」の方ものぞいて見てくださいね。さらにディープなネタ、やってます。