はい、こんばんは!本日も如何にもツユらしく、予定通りに一日中シトシトと”こぬか雨”が降り続けた東京練馬でしたが、巣籠りしてマセラティシャマル(「市川のT」さん号)のウッドシフトノブ再生作業を試みたり、同じく黒シャマル(「黒○A」さん号)のドアロックモーター交換調整&Iフォン用ライトニングケーブルの電源とり回し作業を済ませたり、マセラティクアトロポルテⅣ前期型(「調布のU」さん号)のシートクリーニング作業に従事したりしておりました。
そのような中で、昨日の「戸田市のT」さん(ホントに毎度毎度有難うございます!)から送られてきた最高級ピルスナーに引き続いて、夕方には「テツヲタ」さんが襲来(笑)、プレミアムなビールを山ほど置いていってくれました。で、「やっぱ、(例の本)アマゾンでポチったの?」と伺ったら「ポチりました(笑)」と仰っておりましたので、内心「うっ、いまだ手を打ってないのオレだけ?」とギクつきました。そのようなワケで、シゴトが済んだら即「TSUTAYA光ヶ丘店(旧グラントハイツ正門道路に位置)」にイキまして、クルマコーナーを探しましたら、かろうじて一冊のみ置いてありましたので、すかさず購入して帰ってまいりました。

・・・まずは、店頭で発見した時の第一印象、「デカい!(笑)」であります。
正直、価格も価格(安い)なので、もっと版型が小さい本であると勝手に思っていたのでした。コレは確かにお値打ちのある本だな。早速アパートに持ち帰りまして、ビールの肴にひと通り目を通すコトといたしました。まずは、昨年の”100周年”ねたより始まりまして、マセラティ所縁の人物を紹介、そして、この本の白眉と云える「マセラティ・ロードカーの軌跡」コーナーが延々と続きます。このチャプターの”章だて”はちょっと独特で、「もうすぐ出るヨ」的近未来のラインナップ、現在の「第二フィアット期」から「フェラーリ期」「第一フィアット期」「デ・トマソ期」「シトロエン期」「オルシ期」と過去へ遡っていくようにアレンジされております。一方で、そんな各章の章内における中身の紹介は、過去から未来方向に進んでまいります。
まず一驚したのは、「クアトロポルテⅤ全ラインナップ(P60)」です。コレは、たったの2ページで、あの複雑怪奇なバリエーションをほとんど端的に網羅しております。後世のために惜しまれるのは、初期のカムカバー色違い(ロッソorアズール)によるビミョーなチューニング違い仕様の存在に関する言及が無かった点でしょうか(ま、この文字数と与えられた面積の中ではムリも無い:笑)。その上また、細かいオプション選択による仕様違いにまで目がイッテたら、そのうちせっかくの本がアクセサリーカタログになっちゃうモンな(笑)。
フィアット一期の著述(P62)内には、当時着任したCEOイゥージニオ・アルツァーティさんの尊影があり、その下のキャプションにある「彼のオフィスには”Kaizen”と書かれた額が飾られていたのを思い出す」を読んで、”改善”と云うメイド・イン・ジャパンのコトバは、真面目にモノ作りをやろうとする世界の経営者にとってひとつの大きなスローガンなのだな、と改めて想いを巡らせました。ト○タはスゴイな、やっぱり。
P68には、ワタシのかつての相棒ビトルボスパイダーが見開きで載っており、コレには嬉しく思いました。そして、当ブログのコメント欄で物議を醸した(笑)、「”後期型バンパー”を持つカリフ」の写真がP71にありました。
ついでながら、コレに関して幾つか自ら今までに知り得た情報をお届けいたします。まず、一般的に後期型とか中期型とか呼ばれる「アンドレアーニルック」車に於けるマイナーチェンジ型に用いられるフロントフォグランプ内蔵、リアマフラーエンド内蔵(?)のカタチを持つバンパー・・・ええい、メンドくさい(笑)、よーするに222SEとかSRとかのアレですよ。以前にも書いたかも知れませんが、時期に拠り軟質樹脂製のモノと硬質樹脂製のモノがあります。取り付けにあたってもアレコレビミョーに流儀が違います。そうして、前期型バンパーが付いているモデルに後期型バンパーを付けたい時(あるいは、その逆がヤリたい時)に、もっとも大きな障害となるのは、牽引フックの取り付け位置が左右逆であるといった事実です。当ブログ読者様に分かりやすく云えば、例えばマセラティ430前期型では車体の左側にあったフックが、同後期型では右側となっているんです。それから、もうひとつ云えば、エキゾーストシステムのタイコ部分を吊り下げるためのステーが、溶接位置、長さ、角度ともに前期用と後期用では違い、厳密には、その互換性は無いに等しいくらいと云っても過言ではありません。
そのような中で、カリフの後期型バンパータイプを作ろうとするならば、そのベースプラットフォームにスパイダーザガート後期型以降を持ってこないと難儀するワケなんですが、かつて等々力に存在した旧ガレージ伊太利屋さんの裏にあった定置場で、後期型バンパーを持ったカリフを目撃したのは憶えております。20数年前のハナシです。色はロッソマセラティ&ソフトグレーメタの2トーンだったと思います。”Z”エンブレムは付いてたかなぁ?同時に外装スワンホワイトで内装タンの個体も記憶に濃いのですが、コレにも後期バンパーが付いていたかどうかは、記憶もオボロゲです。しかしながら、ミステリアスで、何ともいいハナシですね。如何にもイタリアの少量生産車に於けるエピソード然としていて。
シトロエン時期で目を惹かれたのはUS仕様のマセラティボーラカタログ(P78)。「どらいぶ・あ・れじぇんど。ざ・みっどえんじん・マセラティボーラ。あ・かー・らいく・ざ・ういんど」のメインキャプにはヤラれました。やっぱ「おまえは風だ(笑)」
P105にある「マセラティのレーシングドライバー達」では、歴代マセラティ各車の公式カタログでも必ずその冒頭にて触れられている”ファンジオ””モス”の御大お二人の他、「マリア・テレサ・デ・フィリップス」さんにまで言及しておられるのが、素晴らしいです。初の女性F1ドライバーと云う要素のみでも、紹介される事自体、従来日本語記述の文献では珍しいコトでしょう。
あ、その前ページ(P104)にあるカラー写真もいいですね。グループ4ボーラと居並ぶランボルギーニウラッコと思いきや、ウラッコそっくりの顔を付けたカムシンだったりします。うんうん、コレはすこぶるカッチョいいな!
P117にあるメラクターボは、ワタシ初めてその存在を知りました。キャプションに拠れば、コレこそが、真にビトルボの種子であったのかも知れません。
P134からの年表では、”ビトルボ系”的な括りを一切されてないところがサスガに正しいと思いました。ツインターボエンジンを搭載したマセラティたちも、また100年の歴史の一部分にしか過ぎないのですからね。
そして、巻末には膨大なスペックシート・・・老眼ではまったく判読不能に付き、せめて黒いインクで刷って欲しかった(笑泣)。
それにいたしましても、久しぶりにクルマの本を自腹で買って読みましたが、正座して読んでたら、膝の裏よりしたたるホドの汗をかきました。やっぱり、柄にも無くコーフンしたんでしょうか。E湖会長さん、良い本を有難うございました!日曜日に再度ゆっくり読み返してみます。
それじゃ、また明日!
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