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2016年1月14日 (木)

・・・かもネッ!かもネッ!!

 はい、こんばんは!う~っ、にしても毎日寒い日々が続いておりますなぁ。昨日はコメント欄でも御指摘がありましたように、アバルト君を新年納車第一号として送り出したワケなのですが、本日はマセラティスパイダーザガート後期型(ダークアクアマリン)の車検も無事にパス出来ました。もう、とにかく寒風をついて続々とお納めする所存(気持ちダケは張り切っております)ですんで・・・とにかく頑張りまっす!!

 さてさて、もうじき当社決算の2月も迎えますコトですし、少しは”商売直結”のハナシもしておかなければなりません。そこで久しぶりに”当ブログの原則論(笑)”を書いておきましょうね。

 はい、初めての皆さんこんばんは。当ブログ「マセラティでイッてみよう Part3」は、本来、ちょっと旧いマセラティやフェラーリなどなどをメイン題材といたしまして、時にフィアットやアルファロメオなど他のイタリア製のクルマについての談義も交えつつ、さらに時々、まったくイタリア車とは無関係なクルマの話題で御機嫌を伺いながら、しまいには”旅行記”とか”懐かし特撮物”といった趣向のネタに現実逃避したりするサイトなのですが、今やブログ主である当社シャチョーの”たこちゃん”と云うヤツが「えぇ~?、一日のシゴトが済んだあとにクルマのハナシすんのヤダよぉー」な気分になってしまうホドにハードな日常を送る日々が続いているため、今しばらくの間は”もんのすごく深いクルマのハナシ”が時々しか出てまいりません(キッパリ!)。・・・で、モノ足りない方々のためには、すでに過去記事が1500ページくらいはあると思われます。ページ左側のサイト内検索機能や、”過去記事へ一気にジャンプ”ページを駆使して頂きつつ、ひまつぶしに御照覧くださいますようお願い申し上げます。

 で、”とりあえず喰い物のハナシ”カテゴリーの記事にそっと忍ばせるところが如何にもワタシらしい(いじわる:泣笑)のですが、近いうちに入荷するかも知れない(かもネッ!)と云ったレベルの”ウスい”新入荷予定車情報を列記しておきましょう。確定ではありませんからね、あくまでも予定ですから。もっとも、ここでのハナシに喰いつく方が多いクルマから順に実現の度合いも高まろうと云うモノですので、御興味を持たれた方々はドシドシ御電話とメールをください。お待ちしておりまぁ~っす。

 マセラティクアトロポルテⅣエボV6(ビアンコバードケージ/タン革)

 マセラティビトルボSi(ネロマセラティ/黒革)

 マセラティギブリⅡ前期型(ブルーセラ/タン革)

 マセラティギブリⅡ中期型(ロッソマセラティ/タン革)

 マセラティスパイダーザガート後期型(ネロマセラティ/タン革)

 マセラティシャマル(詳細は、ここで云えねぇ。←外装が赤くなくて、内装が黒くない:笑)

 以上、詳細はワタシ(たこちゃん)まで直接メールか御電話にてお問い合わせくださいネ!

2016011401201601140220160114032016011404 ・・・にしても、今日は”本題”の扱いが小さいなぁ(笑)。

 え~、ただいま当ブログにて絶賛連載中の”たこちゃんズの沖縄旅行記”なんですが、本日はソレの”スピンアウトねた”と云った感じでしょうかね。

 昨年末に沖縄行から帰ってまいりまして、まだ二週間ちょっとしか経ってないのに、もはや三年くらい経過したかの様に懐かしく思えるくらい重度の”沖縄ロス”を発症している我が家では、とにかく、なんとかして、練馬の土支田に居ながらにして沖縄気分を味わおうと就寝前のネットサーフィンに興じているワケですが、そのような中からたまたま見つけてしまったのが、沖縄の御当地アイドルであるらしい”らぐぅんぶるぅ(公式サイトウィキ)”ちゃんたちであります。今回の沖縄滞在中には、ほとんどテレビを見てなかったモノですから、現地ではまったくノーマークであったのですが・・・

 まぁ、ナニしろ(特に「Wさま」さんには:笑)ハマって、明日は”脳内グルグル”するので、ココロして見てください。沖縄の企業ソングを専門に引き受けているらしいのですが、CMソングの原初の姿が確かにここにはあります。彼女らの”持ち歌”の中でも、特にコビリつき度が高いのが、次の2曲デス。コレでハマった上級者の方々(笑)は関連動画をアサってみてくださいな。

 おかしごてんのレストラン天気予報(音出ます、注意!)←本日の表題は歌詞に由来してます。

 おかしごてんのレストラン フル(音出ます、注意!)

 ラララタコライス(音出ます、注意!)

 ラララタコライスの東京でのライブ (音出ます、注意!)

 そのまんまタコライスの作り方(音出ます、注意!)

 「光が丘IMAのカ○ディコーヒーファームで売ってるの見たコトあるっ!」と叫んだ”たこヨメ”は、チャリ漕いで速攻買いに行き、件の”オキハム タコライスの素”が手に入りました。昨晩の食卓で、粉チーズ・プチトマト・スライスオニオン・目玉焼きなどをあしらって食してみましたが、簡単でとっても美味!オジー自慢のオリオンビール(音出ます、注意!)との相性も抜群でございました。アボガドなんかも合いそうですね。明日の夜は皆さんもレッツ・ちゃれんじ!・・・かもね!?かもね!?

 それじゃー、また明日!

 マセラティでイッてみよう!Part2・Part3を通したすべての過去記事への一気到達用ページ(このページが便利ですので”お気に入り”にブックマークしてください)を新設いたしました。

 また、2013年3月4日以前の過去記事のみの閲覧は、「マセラティでイッてみよう!:Part2」で。

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コメント

うーん、そうですねえ、Siも捨てがたいがやはり「外装が赤くなくて、内装が黒くないやつ」かなあ。これはきっと外が黒で中が白なのだろうなあ。外が銀で中が青とかも素敵ですが、あそれはうちのか車種ちがうけど。イギリスのHPで見た外が園児じゃない臙脂で中が白もかっこよかったけどなあ。

カモねカモね仕事場で見始めたのですが恥ずかしくなったので途中でやめました。このところ暫く、近所の酒屋の閉店時間(12時前後。適当。)を過ぎての帰宅が続いているので、今日は早く帰ってビール飲もう。

↑「おぐ」さん、いつも有難うございやす!ソレ(かもねっ?!)を毎日夫婦でかぶりつきで見てる我らが立場は(笑)?!

Siって惹かれるなー、でもシャマルかなー、しかも赤じゃないってのが珍しい、でも超絶に値が張りそうな予感がするなー(ごめんなさい)。

新入荷予定車情報はどれも楽しみですなあ。
Siは貴重です。ロッソ外装・タン革内装のギブリⅡ中期型にもそそられます。
いやいやブルーセラ・淡革のギブリⅡ前期型も興味深いです。
ビアンコのクアトロポルテも良し。スパザガ、シャマルが着ていたのがビトルボ系オーナー救い。

2回聞いたらグルグルしてきました。
”かもネッ!”に”♪ラララタコらいすぅ~”はこびりつきそうです。

新入荷予定車、ドシドシ電話とメールクダサイ。どぞよろしく(笑)。

ギブリ、、、、セラタン。。やはり惹かれるのです。

…あっ、コメント中に睡魔に襲われ力尽き、後半のコメント内容が意味不明でした。

 「かもネッ、かもネッ」というと「100%…SOかもね」と一瞬思ってしまいましたが、、、「カモね、カモね」、「ラララタコらいすぅ~」となんだか歌詞とメロディーが独特で、踊りも緩い感じで、この「らぐぅんぶるぅ」は、3人だったり、4人だったり?! でも公式には4人組なんですか。
 で、結局「タコらいす」って、何がどうなっているのでしょうか? タコは入っていないで、ひき肉に、チーズとプチトマトを乗せて、「タコスミート」の「タコ」からきている名称?なんでしょうか!?

新入庫の6台のうち、4台ーーー1、マセラティクアトロポルテⅣエボV6(ビアンコバードケージ/タン革)、2、マセラティビトルボSi(ネロマセラティ/黒革)、 3、マセラティスパイダーザガート後期型(ネロマセラティ/タン革)、 4、マセラティシャマル(ロッソじゃない外装)ーーーが興味をそそられます!!!! 2のSiのネロマセラティって、渋い色ですが、ツートンなのかな? ロッソじゃないシャマルといえば、ネロ? ジアッラ? ブルー? ビアンコ!! 想像が止まりません。。。

真夏とはいえ早暁のこと、涼しいというほどではないが、昼日中からすればまだしのぎやすい。
浜町河岸に程近い、煤ぼけた仕舞屋の並ぶ裏路地で、一人の初老の男が軒先の朝顔に水を遣っていた。
この辺りは朝が遅く、ちかくに人影はまだない。

男は長年の激務の所為で歯は欠け腰は曲がり、手は始終プルプルプルと震えていたが、その震えっぷり故に水を均等に鉢に振りまくことができているからか、男のところの朝顔は毎夏、町内で一番大きな花をつけた。
殊に、赤いヤツはその大きく丸い姿かたちから、浜町のタコと称されていた。

ふと男は柄杓を動かす手を止めた。
遠くから濃密な機械音が響いている。
男は伸びない腰を精一杯伸ばし、天を仰いで耳を澄ました。貧弱な髻がぷらん、と揺れた。
それはやがて爆音となり、こちらに近づいてくる。

V8か、…。
それは寝静まる善良な市民からすればひたすら迷惑以外の何物でもなかったが、分る者にはわかる類いのそれであった。
男の耳は長年の経験から、その音の主を正しく聞き分けていた。
大きくなってくる音。お、男は眉をピクンとさせた。

シングルプレーンだ。フェラーリか、いや、まさかな。
南蛮商人の到来からこのかた、江戸市中のフェラーリは散々に買い漁られ、今世紀半ばには、すっかり姿を消していた。

と、思う間もなく、音は橋を渡り、路地の入り口のある表通りに入ったようだ。
男はいうことを聞きたがらない全身の関節を無理くり稼働させ、上出来なロボットダンスのような挙措で東を向き、路地の入り口に目をやった。

その刹那、爆音の主は表通りから路地に向けてコーナリングを開始した。
男の目に映るのは、クリッピングのはるか手前からこちらを真っ直ぐ睨む、四角い縁取りのなかの異形のライト。
すっ飛んでくるクルマに高々と蹴り上げられた土煙が、日輪を隠す。

勢い余ったクルマのリアバンパーが、アウト側の軒下に積み上げられたガラクタの山を物凄い音とともに掻っ攫い、その直後にはイン側の天水桶をどかんと爆裂させ、その辺りで漸くグリップを回復したようで建物はどうにか避けたけれど、鼻面はまた外を向いて、細い路地を勢いよく蛇行してくる。
クルマの中では誰が大汗で立て直しに必死のはずだが、こちらからは逆光で運転手は見えない。

タコおどりが、…!
思わず、男は、歯のない口のなかでモグモグと悪態をついた。

↑それって、あの◎ュタロウさんの運転していた○ャマルの?場面? 作家おぐの次号に期待せよ!!

若松の城下から越後街道を四里ほど行き、往来から西へ少し外れたあたり、大川の右岸近くに神指の城跡がある。

その遺構は、正確には城跡と言えないかもしれない。
慶長三年、会津に入った上杉景勝が居城とするべく縄張りしたものだが、直後に起こった関ヶ原の戦の賽の目は、彼に凶と出た。
傷心の景勝は竣工を待たず、プルプルプルと怒りに震えながら米沢に下る。結果、つくりかけの神指城(と呼ばれることになったであろう)は放擲された。
謂わば、それは夢の城の、欠片の跡とでもいうべきか。

昼日中、真夏の一番暑い時分に、その崩れかけた石垣にこしをかけて、一人の中年男が弁当を使っている。
城の四方を囲む丈高い石垣になるべく嘗て盛られた土が、さながら円墳のような地形として今も残っており、それがそのままこんもりとした森になっている。
その樹林の東側の外縁部にかろうじて残る巨石に、男は座っている。眼前には一面、会津盆地の水田がさながら大海のごとく広がっている。
街道からわざわざ踏み込んでくるものとて今はなく、あたりに人影はない。
日陰を探すだけなら、街道沿いの集落に入れば、それぞれに社の木立もあったろう。が、そうした狭い場所で余所者に投げられる視線が、男は苦手だった。

男の傍らには、大きな荷を括り付けた背負子がある。中身は藍染の反物。
愛しのあいつの待つ棲家は遠く仙台にあって、一年の大半を旅の空の下で過ごす。会津から越後を経て出羽、陸奥まで、専ら藍ものを担いで売って、たつきの道としている。
実入りの良い商いではないが、職人上がりの目利きと持ち前の実直な人柄が好まれて、各地に点在する馴染客の評判はよい。
この日も夜明け前に若松を出て越後街道を下り、昼までには国境を越えるつもりだったのが、前夜唐突に馴染の大店から声がかかり、無碍にも出来ず出立が遅れた。

ああ、それにしても暑い。

盆地の夏はじりじりと焼かれるような暑さだ。そして背後の森を巣窟としているであろう蝉達の鳴き声が、大気に充満し耳を聾する。
右手に麦の握り飯を持ったまま、男は反対の手に握る手拭いで額の汗をなでた。
手拭いは、元は白地だったようだが長年使い込まれ汗の水気と相まって、鈍く銀色に光っている。

つと、男が顔を上げた。圧する蝉の鳴き声の中に、聞きなれた濃密な機械音が聞こえた気がした。
まさか、な。斯様なところで。
空耳に男は苦い微笑を浮かべ、もう一口、味のしない握り飯にかぶりついた。年に一度、北陸の温泉地で海の幸のまみれる他は、男は食べ物にとんと無頓着だった。
ぼんやりと水田の向こうの飯盛山を眺めながらもそもそ咀嚼していると、やはりまた聞こえてくる、気がする。
男は包みをあたふたと石垣において、あぜ道に勢いよくおり立った。貧弱な髻がぷらん、と揺れた。

V6、だ。間違いない。そして…、おお、キャブの吸気の。
音は明らかに勢いを増し、その主は近づいているはずだが、目の前の水田の海原にその姿は見えぬ。
だしぬけに、蝉の鳴き声がやんだ。
聞こえるのは轟然と回っている内燃機関の発する音だけになった。

う、うしろ…か。
慌てて振り返る男の視線の先で、一台のクルマがゆらりと向きを変え、今まさにこちらに向けてアプローチをはじめた。
小山の斜面には、丁度男の傍らから樹幹の群れを縫うように登って行くあるかなきかの林道があって、クルマはそれを辿って駆け下ってきたものらしい。
高い枝に日の光を遮られた、薄暗い森の奥から真っ直ぐに男を見つめるのは、角目四灯のヘッドライト。
曲がりはじめから終わりまで横を向きっぱなしのサイドウェイだが、余程の腕利きなのか、粗いダートもものかはクルマはなめらかな弧を描いて男の方を向き、今まさに指呼の距離に迫ろうとしていた。

まだ、居た。この世に、仙台で男を待ちわびている愛しのあいつの他に、このクルマが、他にまだ居た。
男はこの奇跡的な邂逅に、驚くより先に目を輝かせた。

視線をそらさぬまま、持っていた握り飯を放り投げ、男は両手をつかって先ほどの銀色の手拭をほおっかむりにし、もろ肌を脱ぎ腰を低く構え、斜面を一心に駆け下りてくるクルマに向かって、身構えた。


おおっ、シルバートライデント仮面物語のスピンオフ作品ですな・・・な訳無いか。
シルバートライデント仮面の世界観を踏襲したパラレルワールドを描写するこの外伝・・・いや違うか。面白いし真似出来ません。

おぐさんに触発されて連続ブログコメント欄小説「ビトルボセブン」の連載を構想しております(←やめとけ)。

二年前の夏。
万作は憂きを忘るべく仙台近郊を探索していた。
広瀬川にかかる大橋をとぼとぼと歩いていた万作は、橋のたもとに草に覆われた石段を目にし、何とはなしに石段降りた先には人気の無い小さな公園があった。
そこには寛永元年、カルバリオ神父と8人のキリシタンが大橋の下で水責めにあい殉教した事を記す碑があった。
万作は碑に向かい小さく手を合わせた。

お初にお目にかかります。
仙台を満喫する仙台の万作です。よろしく~。
「ああ、おらの煎り酒が・・・」
万吉はぺたんと尻餅をついた。
そこで万作が見たものは・・・?

・・・酩酊の為に万作と万吉を混同するシルバートライデント仮面であった。。。

男がふわり、と、路地におりたったとき、暴走車は十間ばかり向こうに漸くとまった。朝日に照らされて万吉には紅く見えたが、V8の外装は赤ではない。
下りてきたのは遊び人風のなりをした、けれどなんとはなし愛嬌のある目つきの年寄だった。

「これ、仕上げてもらおうと思って、さ。」
遊び人風は、挨拶もものかは、男に話しかける。
裾をからげて韃靼人の矢の如く爆走してくる万吉が、ここに辿り着く前にずらからねばならない。
「わしはもう、クルマはいじらぬ。」が、男はにべもない。「ご近所の手前もある。とっとと乗って帰るがよい。」
遊び人風が大仰に肩をすくめる。
「随分遠くから持ってきたんだぜ。邪険にするもんじゃないよ。」
ほうぼうのハーフマラソンで鍛えた万吉の健脚は、伊達ではない。憤怒の形相で遠くから何やら叫ぶ声が、もう二人の耳にも届いている。
「じゃ、そういうことで。」
手前勝手では男は叶わない。遊び人風は、云うなり踵を返し、万吉とは逆方向に路地を走り出した。

とはいえ老いたその逃げ足は万吉の敵ではない。とっ捕まったらただでは済むまい。
いいものが見られるかと、ちょっと男の心が躍ったのもつかの間、遊び人風はそこはそれ抜け目ない。
その先の路地の出口で駕籠かきが休んでいたのは、予め待たせておいたものらしい。彼が飛び乗るやいなや、駕籠は鮮やかに走り始めた。

暑くなりはじめた夏の朝、万吉には色々と酷なレースが始まった。

男が半ば茫然と、去りゆく駕籠と万吉を見送っていると、背後から声をかける者がいた。
「あんのう…。」
「芋なら間に合ってるぜ。」むかっ腹な男は振り向きざま、伝法な口調で答える。
「違うだよ。安納芋売りじゃねんだ。おらあ藍もの売りだ。」東北の訛りが濃い。
つと、男は藍もの売りの後ろにうずくまる四角い物体に目をくれた。
キャブか、いや違う、Siか。それにしても珍しい。
「そうだよ。おらもはじめ蝉の鳴き声に紛れてキャブかと思っただが、これはおらのとは違う。」訝しげな視線を見て取ったか、問わず語りに藍もの売りは話を始めた。

「おらはこれのキャブのやつを持ってる。双子の兄、万吉から譲り受けただ。が、それは今はどうでもよい。
おらが会津の城下のはずれで休んでいた時のこと、兄の店を襲った高窓の九兵衛一味の、小沼の富造ってやつがこれに乗ってきて、おらの愛しのあいつを在り処をおせえろ、と脅されただ。
なんでも高窓の跡目を継いだ高橋九十郎とやらの差し金だったらしいだが、おらは広瀬川のほとりで手に入れた、法力の銀のほっかむりと銀の股引の力でやっつけただ。」
万吉の双子の片割れなら、余人のあずかり知らぬ力もあるだろう。
「で、困ったのはこれの始末だ。何しろおらには愛しのあいつがいる。2台めはもそっとちっこいのがいい。で、思い出したのはあんただ。
V6だのV8だののことで困ったことがあったらこの人を頼れと、万吉がいってただよ。
だで、引き取ってくんろ。これ。」

突然の話の成り行きに、男もさすがに面食らう。
「お、お、ちょっと待てい。おぬしがどこの誰かは合点がいったが、こんな氏素性も知れねえV6を受け取れるか。それにもうわしは足をあら…、」男が答える間にも、藍もの売りは傍らの背負子を担ぎあげながら、逆モーションでじりじりと後ずさる。
「これ、ちょっと待て。待たねえか。」置場の段取りもある。新入庫は貴重だが段取らずにことは進められない。
「おらもう、時間がねえだよ。」藍もの売りは、こちらをねめつけながら、したしたしたと後ずさる。「今日中に山形のお客さんのとこ行かねえと工場止まるとかで怒られっちまうだ。うちの藍ものはムラにはならねえというに…。」最終的には結構な速度でバックして、勢いに任せて徒歩ながらJターンをかますと、藍もの売りは男の視界から消えた。

路地に、夏の朝の静かな空気が戻ってきた。
だが、静謐な時間はもうもどらぬ。

散乱している鉢のかけらとV8とV6に囲まれて、男は深いため息をついた。
詳細はここでは云えねえが、外装が赤くなくて内装が黒くないV8と、内外黒のV6。こうして眺めていると、もう何台か新入荷の予感が、まざまざと背筋をよぎる。
ふと男は、もう長いことぷるぷるぷると震えていた両のかいなが、今やしっとりと落ち着いているのに気づいた。腰は痛い。目は眩む。歯はあらかた消え失せた。それでも…。

「段取りを、せねばなるまい、な。」男は一瞬瞑目し、そして覚悟を決めた。
どうせもう今年は浜町のタコも咲かないのだから、いっそ専念できる。思えばあの遊び人風はそこまで考えて突っ込んだか。
「いや、あれは只のタコ踊りだ。」男は断じ、ひとまず2台を往来からぽちぽち片付け始めた。
遊び人風は、万吉から逃げ切れていれば、今頃は、阿蘭陀渡りの愛しのあいつの待つ、泉州堺に廻る船の上に違いない。


翌日、江戸から中山道を数里行き南に少し分け入った、土支田の番屋の裏あたりに、男の姿を見ることができる。
このあたり、昔のことゆえ畑地に荒れ地と木立が入り混じる、ごく田舎の光景に囲まれて、もつ焼き屋の二軒向こうに、古い農家を改造した男の仕事場がある。

何をどう工面したものか、既にV6とV8は近所の置場におさまっている。
そしてリフトの上に乗っかってるヤツのデビューも急ぎたいところではありますが、その前にお知らせしたいヤツも控えております。
次々と旧いマセラティが勝手に集まってくるのは大変だよなあ。いやちがう、集めてくるのも大変だよなあ。

例によって、仕事場の前の道端にしゃがんでタバコをふかしながら、男はそうひとりごちた。
そして、今日からまた始まる匍匐前進の日々への武者震いに、その両のかいなを、ぷるぷるぷると震わせるのであった。

そう、ぷるぷるぷる、と。



おしまい。

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